文書提出命令申立て却下決定に対する抗告審の取消決定に対する許可抗告事件 平成16年2月20日
事件番号
平成15(許)48
事件名
文書提出命令申立て却下決定に対する抗告審の取消決定に対する許可抗告事件
裁判年月日
平成16年2月20日
法廷名
最高裁判所第二小法廷
裁判種別
決定
結果
破棄自判
判例集等巻・号・頁
集民 第213号541頁
原審裁判所名
高松高等裁判所
原審事件番号
平成15(ラ)58
原審裁判年月日
平成15年10月10日
判示事項
1 県が漁業協同組合との間で漁業補償交渉をする際の手持ち資料として作成した補償額算定調書中の文書提出命令申立人に係る補償見積額が記載された部分が民訴法220条4号ロ所定の文書に該当するとされた事例 2 民訴法220条4号ロに該当する文書と同条3号に基づく提出義務
裁判要旨
1 県が,漁業協同組合との間でその所属組合員全員が被る漁業損失の総額を対象とする漁業補償交渉をする際の手持ち資料として作成した補償額算定調書中,その総額を積算する過程で算出した文書提出命令申立人に係る補償見積額が記載された部分は,県が各組合員に対する補償額の決定,配分を同組合の自主的な判断にゆだねることを前提とし,そのために上記総額を算出する課程の個別の補償見積額は上記の交渉の際にも明らかにしなかったこと,上記部分が開示されることにより,上記前提が崩れ,同組合による補償額の決定,配分に著しい支障を生じるおそれがあり,今後,県が同様の漁業補償交渉を円滑に進める際の著しい支障ともなり得ることなど判示の事情の下においては,民訴法220条4号ロ所定の文書に該当する。 2 公務員の職務上の秘密に関する文書であって,その提出により公務の遂行に著しい支障を生ずるおそれがあるものについては,民訴法220条3号に基づく提出義務を認めることはできない。 (1につき,補足意見がある。)
参照法条
民訴法191条,民訴法197条1項1号,民訴法220条3号,民訴法220条4号ロ